子育てコラム

「5歳までのIQトレーニング」が重要だといえるワケ

2022年1月31日 12:00

目次

    子どものIQを高めたいと考え、知育教育に熱心になる保護者は少なくありません。本記事では、子どものIQを高めるために保護者ができることはあるのか、見ていきましょう。

    幼少期のIQが高いほうが脳の成長期間が長くなる

    科学誌「ネイチャー」に、掲載された論文を見てみましょう。

    米国の研究者グループは、4歳から19歳の300人を、IQ値で3階層に分け、2年あけて脳皮質の変化を調べました。

    脳皮質が厚いと、脳内の伝達回路がスムーズになりますが、実際に測ってみると、脳皮質の厚さは、知能平均群(IQ83~108)が【7歳】ごろ、知能上群(IQ109~120)は【9歳】ごろに、最大に厚くなり、その後厚くなることはありませんでした。

    ところが知能優秀群(IQ121~149)は【13歳】ぐらいまで皮質の厚さが増していったのです。

    IQが121以上になると、脳の成熟期間が長く、精神的に安定した時期を過ごせるということが関連していると考えられています。つまり、乳幼児期にIQを121以上にしておくと、脳皮質の厚さが増す時期も長くなるので、高いIQに継続的に育っていく可能性が高くなるといえます。

    5歳ごろまでに、いかにIQを上げるかがポイント

    この研究の内容に対して、脳科学の権威でもある日本福祉大の久保田競教授は「今後は【5歳】ごろまでに、いかにIQを121以上に上げるかが、教育や保育の目標になる。IQを高める方法を研究すべき時代に突入した」とコメントしています。

    知能段階点」(ビネー式IQ)によると、IQ125以上の人は約7%いるとされます。幼児期にその段階に到達した子どもは、13歳まで脳皮質の厚さを伸ばし続けることができるのです。

    乳幼児期は「人格形成」にとっても重要

    また、児童精神科医である佐々木正美先生は、「乳幼児期は人格の基礎がつくられるとき」だと主張されています。育児のスタート地点である乳幼児期は、その人間の将来を大きく左右する特別な時期だというのです。もちろん、最初の段階で失敗をしてしまったからといって、人格が台無しになってしまうというわけではありません。

    しかし、佐々木先生も唱えられているように、何事においても基礎というものはとても大切です。乳幼児期の教育で、徳育の基礎をしっかりと整えておくことで、その後の成長につれても、心の豊かさの大木が、強く根を張りやすくなるのです。

    そして、富山短期大学幼児教育学科の石動瑞代先生は、乳幼児期には乳幼児の発達の特徴をふまえて関わりを持っていくことが大切であると述べられています。

    それでは、乳幼児期の発達の特徴とはどんなものなのでしょうか?

    知っておくべき「乳幼児期の発達の特徴」5つ

    石動先生は、以下の5点を乳幼児期の発達の特徴として挙げられています。

    「乳幼児期の発達の特徴」5つ

    ・能動的な存在である
    ・日常生活の中で成長していく
    ・当たり前に思うことが当たり前でない
    ・一人一人の育ちの道筋がある
    ・応答的な他者の存在が不可欠である

     

    石動先生は、お母さんは子どものもつ能力を最大限に発揮できるように願いながら、育ちの道筋を一緒に作っている存在であると唱えられています。だからこそ、子どもの姿に応じた働きかけが大切になるのです。

    では、人格の「基礎」づくりの大切な期間である乳幼児期には、子どもとの間にどのような関わりを育んでいけば良いのでしょうか?

    子どもの要求にできるだけこたえることが重要

    佐々木正美先生は、乳幼児期の育児において重要なことは、子どもの要求にできるだけこたえてあげることだと述べています。そして、いらだったり叱ったり、ご褒美や罰を与えることは、乳幼児期において良くないことだとも唱えているのです。

    子どもが悪いことをしたときには、叩いたり怒鳴ったりするよりも、どうしてそれがいけないのかを穏やかに伝えてあげましょう。逆に良いことをしたときには、たくさん褒めてあげると良いでしょう

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