子育てコラム

子どものわがままへの付き合い方

2021年12月14日 5:00

目次

    わがままは健全な成長に必要なこと

    自分の思うようにいかないと癇癪を起こしたり、泣いたり、グズグズしたりする「わがまま」は親とって非常にストレスが溜まるもの。

    そんなとき、頭ごなしに叱ったりしていませんか? どんな対応が親として正しい対応なのでしょうか。

    わがままを言わないように「しつける」ことは、子どもの伸びていく芽を摘む要因になることもあるようです。健全な成長のために、わがままが必要である理由をご紹介しましょう。

    親は、概して、子どもがわがままをいうのはよくないと考えていることが多いと思います。確かに、わがままは、自分の思い通りにならないと癇癪を起こしたりすねたりなど、周囲にとって扱いにくい行動や協調性に欠ける行動と映りがちです。

    しかし、視点を変えてみると、自分の考えをしっかりと主張している、自分自身の思いを正直に表現しているなど、よい面もあると言えます。時には、わがままをいうことで親の気持ちを引きつけて心のSOSを訴えたり、甘えたい気持ちを表現していることもあります。

    子どものわがままは、社会のなかで生きていく上で必要なことを学ぶ大切な心の成長過程のひとつと言えるでしょう。

    耐える力を育てる方法

    わがままを言ったとき、いつも頭ごなしに叱られてばかりいると、「自分はだめな人間だ」と自信を失い、自尊感情や心のゆとりがもてず、いつまでも自分の気持ちをコントロールできません。

    しかし、頭ごなしに叱るのではなく、「自分の言いたいことを正直に述べることができているのだ」と肯定的に見守ると子どもの気持ちは安定します。

    同時に、自分の思いどおりにならないことや、いつも周囲に受け入れられるとは限らない葛藤体験を重ねながら、我慢をしたり自分の気持ちをコントロールしたりするなど自己を律する力を培っていくのです。

    ではどうやって子どもの自尊感情を傷つけることなくわがままをしつけていけばよいのでしょうか。

    子ども達は善悪の区別と自制を教えないと、本来わがままなものです。子どもの願うままに、いいなりになっては耐える力は育ちません。

    たとえば「お母さんが“絶対”という言葉を使ったら何があってもだめなものはだめよ」ということを教えてあげましょう。そして、“絶対”という言葉を使ったいざというときには常に一貫性を保って、がんとして応じないようにしましょう。そうすれば「だめなことはだめなんだ」という我慢の心が育っていきます。

    【教育学者 ペスタロッチの言葉】

    『自然は暴れる子どもに対して、いくら暴れても無駄だということを悟らせます。
    子どもは木や石をたたきます、自然はびくともしません。そこで子どもは木や石をたたくのをやめます。
    次には、母親が子どものほしいままの欲望に対して、がんとして応じません。子どもは暴れたり叫んだりします。母親はそれでもビクともしません。子どもは叫ぶのをやめます。子どもはだんだん母の意志に自分の意志を従わせることができるようになります。忍耐の最初の芽がこうして育っていくのです』

    わがままは悪いことではなく、正しい成長過程の一つである。自己主張できるのはいいことだ。

    そのことを念頭に置いておくだけで、子どものわがままを少し優しく見守れる気がします。

    自己をコントロールできる子どもに育てるために、家族のなかでの「絶対」を共有し対応する場所や大人によって異なることがないように、一貫性を保つよう注意していきたいですね。

    copel