インタビュー #トイレトレーニング

トイレトレーニングを上手に進めるコツを元保育士パパが解説!

2023年5月6日 10:00

小さなお子さんの成長過程において、大きな関心事の一つでもあるトイレトレーニング。できればお子さんはもちろんパパママにとっても、ストレスなくスムーズに進められるといいですよね。

今回は元保育士パパのゆうきさんに上手なトイレトレーニングの進め方やコツなどについてお話を伺いました

トイレトレーニングはいつから始める?

トイレトレーニングを始める時期の目安は3つあります。

トイトレを始める目安①:言葉やジェスチャーで伝えられる

オムツに排尿することについて、子どもが「おしっこ」や「ちっち」などの簡単な言葉で伝えられることです。あるいはお股を触るなどのジェスチャーで伝えてくれてもいいかもしれません。

トイトレを始める目安②:一人でトイレに座れる

おまるや補助便座などを嫌がらず、一人でも安全に座っていられることも目安のひとつです。

トイトレを始める目安③:おしっこを膀胱に溜められる

膀胱にある程度の時間(目安としては1時間半くらい)おしっこを溜めておけることになります。これはおむつ交換の時間を1日の生活の中で固定化することで排尿間隔を測ってみてください。

これらの目安がクリアできるようになるのが大体2歳くらいからなので、多くの保育園ではこの頃からトイレトレーニングを始めています。もちろん個人差がありますので、お子さんの発達具合を見ながら始めるのが大切です。

トイレトレーニングを始める前の準備

トイトレの準備①:補助便座・踏み台

ご家庭でトイレトレーニングを始める前に準備していただきたいものが、補助便座と踏み台です。大人用のトイレにそのまま座らせると危ないので、体に合った補助便座を使う方が安心です。また座った時に足がブラブラしていると落ち着かなく危険ですから、便座に座った時にしっかり足がつくサイズの踏み台を用意してあげてください。

トイトレの準備②:トイレに行きたくなる仕掛け

トイレに行きたくなるような工夫や仕掛けをつくってあげましょう。最初のうちは誘ってもなかなかトイレに行きたがらないものです。子どもが不安にならないように明るめの照明にしたり、お気に入りのキャラクターで飾ってあげれば、楽しんで行ってくれるかもしれませんね。

トイトレの準備③:絵本や動画で視覚的に学ぶ

トイレでおしっこやうんちをするということが、どういうことなのかを絵本や動画などで見せてあげてください。場合によっては、パパやママがやっているところを見せてあげてもいいかもしれません。実際のトレーニング前に視覚的に学ぶことで、自分でする様子をイメージさせてあげましょう。

トイレトレーニングの進め方

STEP①:おむつチェック

まず最初にやることとしては、1日の生活の中で決まった時間におむつチェックをすることです。例えば朝ごはんの後、お昼ごはんの後、お昼寝の後などと生活動作前後で時間帯を固定化して、そこでおむつが濡れていないようならトイレへ誘ってみてください。

STEP②:トイレへ誘って座らせる

実際に座ってみても出ないこともあるかもしれなせん。歌を歌ったり、ゆっくり10まで数えながら待ってみて、それでも出ないようなら終わりにしても大丈夫です。

STEP③:成功回数が増えたらパンツの時間を増やす

少しずつおしっこの成功回数が増えてきたらパンツの時間を増やします。最初は午前中だけ、そのうちにお昼寝の時以外はパンツで過ごすというように。お昼寝明けにオムツが濡れないようになってくるとパンツでお昼寝に挑戦してもよいかもしれませんが、あまり焦らずに段階的に行っていってください。

STEP④:おしっこができたらうんちのトレーニング

おしっこがトイレでできるようになると、次のステップは排便のトレーニングです。これに関しては個人差が大きく、すぐにトイレでできる子もいれば、保育園ではずっと我慢をしていたり、うんちだけはオムツじゃないとできないという子もいます。

おしっこと違って決まった進め方はありませんが、パンツを履かせて既にトレーニング中の場合は、うんちをしたくなってもオムツに履き替えさせずに、あえてパンツで失敗させてみるのもいいかもしれません。「パンツでうんちをしてしまうと気持ち悪い」ということを学ばせることでトイレでうんちができるようになることもあります。

トイレトレーニングをスムーズに進めるコツは?

保育士おすすめトイトレのコツ①:”特別感”のあるシール・おもちゃで誘導

子どもはめんどくさがってトイレにいきたくないことも多いです。ですからまずは、トイレに行きたくなる動機づけが必要です。普通に誘ってもダメな場合は、いつもより少し特別感のあるシールなどを用意してみてください。シールが溜まったら小さなおもちゃがもらえるなど、最初はご褒美に頼ってみてもいいと思います。

保育士おすすめトイトレのコツ②:子どもに自分のパンツを選ばせる

また先にお店でお気に入りのパンツを自分で選ばせ購入して、早くあのパンツを履きたいと目標を持たせるのも良い方法かもしれません。

保育士おすすめトイトレのコツ③:スモールステップで褒める

トイレに行ってもおしっこが出ないこともあるはずです。そんな時でもまずはトイレに行って便座に座れたことを褒めてあげてください。できたことを1つずつスモールステップで褒めてあげることが大切です。

保育士おすすめトイトレのコツ④:薄手&乾きやすい夏がおすすめ!

さらに補足しますとトイレトレーニングを始めるなら夏がおすすめ。もしトレーニング中に衣類を濡らしてしまっても、夏だと洗濯物も乾きやすいので親御さんの負担も少し軽減され余裕を持って進めることができるかもしれませんね。

トイトレがうまく進まない時はどうしたらいい?

ご褒美を用意してもトイレに行きたがらなかったり、行ってもなかなか出なかったり、思うようにトレーニングが進まないこともあるかもしれません。またパンツを履いたばかりの頃はどうしても失敗が多くなり、家のあちこちを濡らしてしまうことも。そんな時でも絶対に叱らずに、その中でもできたことを見つけて褒めてあげてください。

保育士としてたくさんの子どもたちを見てきましたが、2、3歳でパンツ移行がなかなかうまくいかなかった子も、年少クラスになると、その後夏くらいまでにパンツへ移行することができる子が多いです。

その頃になると身体的にも膀胱におしっこがしっかりと溜められるようになるだけではなく、心の方もどんどん発達してきます。パンツを履いているお友達を見てオムツをしていることが恥ずかしくなったり、オムツが外れていないとプールに入れなかったりと、そのようなことも自分で理解できるようになり、子ども自身が意欲的に頑張ろうとする姿も見られてくるので、一気にオムツ外れが進むケースが増えてきます。

ですから親御さんは「年少クラスの夏くらいにはできるだろう」というような明るい見通しを持ちながら、うまくいかないときは少しお休みをする、くらいの気持ちで進めていってもらえればと思います。

トイレトレーニングは焦らず気負わず

トイレトレーニングは幼児期の一大イベントです。時には先が見えなくなり「うちの子ずっとオムツかしら」と不安になってしまう親御さんもいらっしゃるかもしれません。ですが先ほどもお伝えしたように、心と身体の成長は個人差はありますが、ある程度の時期が来ると一気に進むので決して焦る必要はありません。

悩んでしまったり心配なことがあれば、ぜひ保育園の先生にご相談してみてください。家ではできなくても保育園ではちゃんとできている子もいます。その場合はどのような声かけをしているのか先生に聞いてみるといいですね。あるいは保育園でできているのであれば、おうちではそんなに頑張らずに大目に見てあげてもいいかもしれません。保育園でできているということは、それだけの力を持っているということですから。

お互いにしんどくならないよう、明るい見通しを持ってトイレトレーニングを進めていってくださいね。

元保育士パパゆうき

yuuki

保育士

元保育士、約9年間で約300人の園児と関わる。インスタグラムを中心に保育園でよく使う保育士の声かけや、よく保護者から聞かれる子育てのことなどを発信中。フォロワーは6万5千人。家庭では8歳息子の父でもある。

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