子育てコラム

キレない子どもの育て方とは?

2021年12月14日 5:00

目次

    自己中心的な人が増えている理由とは…?

    昨今の社会環境の変化のなかで、常識では考えられないような痛ましい事件が相次いで起こっています。残酷であまりに自己中心的な事件。そんな事件に自分の子どもが巻き込まれたら、または加害者になるようなことがあったら・・・と想像するとゾッとしてしまいます。

    親としては子どもには優しくて思いやりのある人に育ってほしいと願いますよね。それでもなぜこのような事件は増えているのでしょうか?

    その要因の一つに道徳性や規範意識の欠如という問題があります。

    日本の戦前、戦後では教育方針にある大きな違いがあります。このことが現在の道徳性、規範意識の欠如といった問題を解くヒントとなるかもしれません。

    日本の戦前と戦後の教育方針の違い

    学問のすすめで知られる福沢諭吉は、明治4年に2人の息子(6歳・4歳)に対して一日ごとに書き与えた家庭でのしつけや徳育に関する教訓集「ひびのおしえ」を著しました。そのなかでに書かれている守るべき決まりである「おさだめ」を紹介します。

    一、うそをつくべからず。
    一、ものをひろうべからず。
    一、父母にきかずしてものをもらうべからず。
    一、強情をはるべからず。
    一、兄弟けんか、かたく無用。
    一、人のうわさ、かたく無用。
    一、ひとのものをうらやむべからず

    新渡戸稲造の武士道も「八つの徳」という道徳観を持っていました。

    「仁」=思いやり/友達にやさしくしましょう
    「義」=正義/嘘をついたり悪いことをしてはいけません
    「礼」=礼儀/挨拶をきちんとしましょう
    「智」=叡智/困っている人には親切にしましょう
    「信」=信頼/自分がされていやなことは人にしてはいけません
    「忠」=いつわりのない心/嘘をついたり悪いことをしてはいけません
    「孝」=親兄弟を大事にする/家族を大切にしましょう
    「悌」=年長者に敬意を払う/目上の人にはきちんとした言葉を遣いましょう

    戦前は、教育の柱として、徳育(=人格教育)が非常に重視されました。明治時代の小学校は、授業時間の3分の1を徳育の時間に割り当てていたそうです。子ども達は授業を通して、人格的に優れた「偉人の生き方」を具体的に学んでいました。

    ところが戦後すぐに、徳育が重視されなくなり、知育偏重に変わりました。歴史についても暗記教育にすり替えられてしまったのです。そして、勤勉、節約、孝養、信義、勇気などのモデルとなる人物の生き方について、時間をかけて教えられることがなくなったのです。

    基本的人格は幼児期に8割が形成される

    基本的人格は、幼児期に形成され、大人になっても8割方は変わらないそうです。教育は知識だけでは十分ではないのです。優しくて思いやりのある子どもに成長してほしいと願うならば、幼児期の徳育が非常に重要だと言えます。現在、文部科学省でも「徳育」の重要性が見直され、具体的に道徳の授業の見直しが進められているそうです。

    【プラトン(古代ギリシャの哲学者)の言葉】

    何事においても「最初」というのは、一番大切。
    特に若者や幼い者にとっては大切だということは、誰もが認めるところだ。
    なぜなら、この時期に性格が形成されるし、色に染まりやすいからだ。
    だから子どもが最初に聞く物語が「徳」の模範的な話であることがきわめて重要だ。
    これよりも高貴な訓練などは存在しないのだ。

    子どもにとって一番身近な大人である私たち親の言動、生き方が、子どもの心の成長に大きな影響を及ぼすことは間違いありません。当たり前のことではありますが、私たち親が手本となるよう日々過ごし、子どもと接することがとても大切なんですね。

    copel