インタビュー #整理収納
これで忘れ物がゼロに!整理収納アドバイザーが教える学用品の収納術!
2023年6月12日 17:40
小学校に上がると学用品が増えるため、つい忘れ物をしてしまうお子さんもたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。どうすれば子どもの忘れ物を減らせるのか、忘れ物を減らすコツや学用品の整理収納術について、整理収納アドバイザーのゆうさんにお話を伺いました。
~目次~
小学生になると忘れ物が増える原因は?
小学生になって忘れ物が増えたというお子さんは少なくありません。小学生が忘れ物をしてしまう原因は、下記の2つが挙げられます。
①園児のときと比べて生活が変化し、自分で管理しなければならないものが多くなったこと
②時間配分が難しくなったこと
よくある忘れ物は宿題や給食セットの毎日の持ち物、鍵盤ハーモニカや習字セットといった特別な持ち物の2タイプです。玄関に水筒を置いてそのまま忘れて行ってしまった、という経験もあるのではないでしょうか。
保育園や幼稚園では毎日持っていくものはほぼ同じでしたが、小学校にあがると毎日時間割が変わり、特別な持ち物も増え、ハンカチや給食袋など細かいものも多くなるためです。
しかし、前日に準備するなど時間に余裕を持たせて物を上手に管理すれば、忘れ物をかなり減らすことが可能です。
忘れ物を減らす2つのコツ
①ルーティン化する
ひとつは、ルーティン化してあげることです。とくに宿題や給食セット、水筒などは持っていくことを習慣づけると忘れにくくなります。そのために、慣れるまでは声掛けや、言葉だけでは忘れてしまうお子さんも多いので手渡してあげたり、見送るときに一緒にチェックしてあげたりするとよいでしょう。
親御さんとしては、小学生になったのだから自分でやらせなければ、とつい手を放しがちになりますが、実はまだ子どもに任せるのは少し早いのです。とくに1年~3年のあいだは、慣れるまで一緒に準備してあげてください。
あまり親が手伝うと、子どもを甘やかしてしまうのではないかと心配されるかもしれませんが、子どもだけという責任、プレッシャーや緊張感を取り除いてあげることもポイントです。安心感と成功体験を増やすことにより、初めて自信が増え、自立心が育つことでひとりで準備できるようになります。
子どもに学校から「持って返ってきてもらう」ことも重要です。我が家では持って返ってきて欲しいものを書いたカードをランドセルにつけています。
②物の定位置を決めて忘れ物をしない仕組みを作る
もうひとつは、子どもに合わせて忘れ物をしないような環境や仕組みを作ることです。
我が家の例をご紹介すると、家族がそれぞれ持ち物を収納するための2段棚を玄関に設置しています。
▼2段棚
上の段にランドセル、下の段に習字セットや鍵盤ハーモニカなどの学用品をそろえておくようにしているので、忘れ物が少なくなります。
学用品とおもちゃを分けておくのも重要で、探すのに時間がかかったり、失くしたりする対策として効果的です。また、子どもの見本となるので大人も一緒に使うのがポイントです。我が家では、幼稚園から大人まで使える仕組みとして設置しました。
さらに、棚の上には「空っぽボックス」と名付けたトレイを置いています。ここには、翌日に必要なものや名札などを入れておき、出かける前に空っぽにするという約束をして、忘れ物防止に努めています。
▼「空っぽボックス」
また、お子さんが小さいうちは、ホワイトボードに百均などで売られている「お支度マグネット」をつけて、意識づけするのもおすすめです。
小学生で必要な学用品は?
実際に小学校で必要な学用品を挙げてみました。
1年生~必要な学用品
・教科書
・プリント類
・給食セット(給食のごはん茶碗やコップ)
・水筒
・机にしまう引き出し
・体操服
・体育館シューズ、上履き
・算数セット
・鍵盤ハーモニカ
・絵の具セット
・水着セット
2年生~必要な学用品
・30センチ定規
・三角定規セット
・リコーダー
・習字セット
3年生~必要な学用品
・コンパス
・国語辞典
4年生~必要な学用品
・漢字辞典
・彫刻刀セット
・裁縫セット
などたくさんあります。
学用品の整理・収納ポイント
お子さんひとりでは難しいので、大人が一緒になって片付けやすい環境を作りましょう。子どもは自分で決めたほうが後々片付けてくれるので、親が決めるのではなく、なるべく一緒に決めるのがおすすめです。
収納場所を作るポイントは、見栄えよりも取り出しやすく片付けやすいこと。子どもにとって一番取り出しやすいのは高すぎず低すぎない「ゴールデンゾーン」と呼ばれる中間の高さです。お子さんの身長に合わせて、安全面からも背丈より上は物を置かないようにしましょう。
3段の棚だったら、上の段は目線の高さは軽いもの、一番取り出しやすい真ん中はよく使うもの、下の段は重いものを置くと良いでしょう。また、学用品の収納はオープンの見える収納がおすすめです。
環境を整えたら、しばらく様子を見てください。それでもまだうまく片付けられないこともあります。そんなときは、お子さんを叱るのではなく、どこをどう変えたら片付けやすくなるのか、一緒に収納場所を見直してみてください。
もしも、おうちの中が散らかっているようであれば、子どもの学用品スペースを作るために、大人の片付けからはじめましょう。
プリント類の整理収納術
①プリントを出す習慣をつける
まずは、お子さんが学校でもらったプリントをきちんと出してくれるように、1年生ときから声掛けして、プリントを出す習慣をつけましょう。
②もらったプリントを4つに分類
・提示するもの…月間予定などです。
・提出するもの…なるべく早く記入してお子さんに渡してあげましょう。
・保管するもの
・破棄するもの…いらないものは思い切って捨てましょう。
③「お便りボード」に掲示
掲示するプリントは、片付けてしまうとうっかり忘れてしまうおそれがあるので、壁や冷蔵庫に貼っておきます。掲示してみんなで共有することで、ほかの家族にも当事者意識を持ってもらえるという利点もあります。一緒にカレンダーも置いておくとスケジュール管理に便利です。
今後は小中学校のお便りが紙からアプリに移行する動きもあり、アプリでの発信も増えていくでしょう。アプリの導入がなくても自分でプリント類を写真にとってスマホで管理するなどのペーパーレスの方法も良いでしょう。お便りボードも日課表や時間割などの掲示に使ってもいいかもしれません。
▼お便りボード
④ファイルに保管する
保存するプリントはあまり枚数がないと思いますので、ファイルなどにしまっておくとよいでしょう。
子どもの絵や作品の整理方法
我が家では、子どもと一緒に写真に撮って残しています。また、動画で残すのもおすすめで、子どもに制作のポイントを説明してもらうなどして録画しておくと、よい思い出になります。それで親子とも満足すれば破棄してもよいと思いますし、小学校6年間でも段ボール一箱ほどなので残しておいてもよいでしょう。
親からすれば、子の作品はどれも可愛らしいものですが、中には子ども自身は納得できていないものあるようなので、そういったものは捨ててもよいかもしれません。
おすすめの整理収納グッズ
無印などで売っている引き出し収納に、別売りの整理収納ケースを組み合わせると便利です。我が家では、ノートや鉛筆、消しゴム、ノリなどの消耗品や、図工で使う新聞紙やモール、ペットボトルのキャップなどをストックしています。急に必要になっても対応できるのでおすすめです。
教科書などの収納には、ファイルボックスや仕切りのある衝立が便利です。底の部分が奥になるように置いて使えば、教科書が奥でとまります。また、ラベリングしてあげると、学校のものや塾のものなどを分けて片付けやすいのでおすすめです。
どんな子も片付けられるようになる
お子さんが忘れ物をするとつい叱ってしまいがちですが、それでは大人も子どももストレスがたまってしまいます。どうすれば片付くかを一緒に考えて、片付くと忘れ物が減ってメリットが増えるということを実感することが大切です。すぐには難しいですが、スモールステップで親子一緒に成功体験を積み上げていってほしいと思います。
また、忘れ物の原因には、連絡帳がうまく書けていないということもありますので、場合によっては学校の先生とも連携してみてください。ひとりで頑張りすぎず、周りに頼ってみるのもひとつのポイントです。
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