子育てコラム

集中力の高い子どもに育てるための「フロー状態」とは?

2021年12月14日 5:00

集中力の高い子どもに育てるための子育て法

遊びへの集中、学びへの集中。高い集中力で取り組むことができれば、いろいろなことで高い成果が生まれるようになります。

集中力は、やりたいことや実現したい夢をかなえるためにも、とても重要な能力です。

今回は、子どもの集中力を高める子育て法についてお話しします。

フロー状態とは

「フロー状態」という言葉を、聞いたことがありますか? これは、集中力が極度に高まっている状態のことです。スポーツ選手は、フロー状態のことを「ゾーンに入る」と言ったりもしますよね。

乳幼児期の子どもは、大人よりもフロー状態に入りやすいといわれています。頭でっかちにならずに、リラックスすることが得意なので、目の前のことに集中しやすいのです。

あなたも、幼いころに時間を忘れて、何時間でも遊んでいられた経験があるのではないでしょうか。

子どものころにフロー状態をたくさん経験していると、集中力のオン・オフの切り替えが上手になります。

あまり意識していなくても、自然と集中力のスイッチを入れられるようになるのです。小さいころに集中力のトレーニングをはじめておくと、大人になっても役に立つでしょう。

フロー状態に入るために必要な要素

フロー状態に入るためには、次の要素が重要だといわれています。

・取り組みが難しすぎず、簡単すぎないこと
・自分自身で活動を制御していること
・取り組みが苦にならないこと
・目的があること

集中力を高めるためには、まず子どものレベルに合った取り組みをさせることが大切です。難易度が適切かを確かめるためには、子どもの目の輝きをチェックしましょう。難しすぎても簡単すぎても、子どもは退屈そうな表情をします。

子どもがワクワクと目を輝かせて取り組んでいるなら、その取り組みはレベルにぴったりだということです。

次に、「やらされている」という感覚がないことが大切です。また、「いやだな、やりたくないな」という気持ちでは、集中力を高めることはできません。子どもが「やりたい!」と興味を持つことや、チャレンジしたがることに取り組ませてあげましょう。

最後に、目的(ゴール)があることも大切です。大人でも、ゴールが見えないのに集中し続けることは難しいですよね。

「今日はここまで」とラインを引いたり、「〇分でいくつできるかな?」と目標を決めるたりすることで、取り組みにより集中しやすくなるでしょう。

フロー状態の経験が集中スイッチの切り替えを上手にする

こうして幼いころにフロー状態を何度も経験することで、子どもの集中力は高まり、集中スイッチの切り替えも上手になっていきます。

スマホやテレビをじっと見ている状態は、一見集中しているように見えますが、受動的な取り組みでフロー状態になることはありません子どもが「やりたいこと」や「ゴールがあること」に、リラックスして能動的に取り組むことが大切なのです。

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